2007年月12日(土の午後、薬物療法検討会が行なわれました。 参加は、私たち健康企画の薬剤師が11名、処方箋を発行している病院・診療所の医師が7名、病院薬剤師3名と薬学生名の計24名が参加しました。
今回のテーマは、「高齢者の腎機能調査と腎障害時の投与法」、「タミフル服用患者の異常行動について」、そして「アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤(ARB)の使用後調査」の3本立てでした。
「腎機能と薬物投与」では、高齢者へのバルトレックス(抗ウィルス剤投与の事例を教訓として、受診患者(主に高齢者の腎機能の実態や、腎機能障害時に禁忌・慎重投与とされている薬剤について発表され議論しました。特に抗菌剤(ニューキノロン系については様々な意見が出され、投与量・投与間隔に注意しなければならない等、意思統一できました。
記念講演は、「所得格差は健康の格差?」と題し村田千代栄氏(国立大学法人浜松医科大学医学部健康社会医学講座助教授)が話してくださいました。
「タミフルの異常行動」では、副作用が言われ始めてからの報道や厚生労働省・メーカーの対応等の経過と、この間の静岡民医連における対応について話がされました。もともと静岡民医連では、タミフルを第一選択薬とはしていなかった為副作用事例も少なく、早期に対応できていましたが、第一選択薬のリレンザについても同様のリスクが考えられる為、引き続き検討すべき課題となりました。
3つ目の「ARBの使用後調査」では、血圧の変化と副作用について報告されました。服用患者の殆どが血圧変化なしとのことでしたが、中には高値で安定している患者もみられ、血圧管理や薬剤の選択について改めて考えさせられました。
一時間という短い時間でしたが、医師との交流も含め有意義な検討会となりました。